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Foresight in sight

ニュースリリース

2018年7月2日

日本ユニシスと北海道大学ロバスト農林水産工学国際連携研究教育拠点
「ペーパーマイクロチップ」を用いて酪農現場の乳牛妊娠効率化を支援

⽇本ユニシスと北海道⼤学ロバスト農林⽔産⼯学国際連携研究教育拠点(注1)は、両者が保有する「画像解析技術」と「ペーパーマイクロチップ技術」を活⽤し、酪農現場における乳⽜の周産期(発情、妊娠)を⼿軽に、早く、⾼精度に分析する共同研究を開始しました。繁殖は酪農経営を⽀える⽣産基盤であり、繁殖成績の低下は経済的な損失を招き、酪農経営に多⼤な影響を及ぼします。本共同研究は、北海道の実際の農場を実証フィールドにすることで、飼料抑制による酪農現場の負荷軽減や妊娠効率化の検証と、研究結果から酪農現場の実運⽤に則ったサービス展開による社会実装を⽬指します。
【酪農家が直⾯している課題】
① 近年、途上国での穀物需要の増⼤、異常気象による作柄悪化、為替変動の影響などにより、乳⽜に与える飼料価格が⾼騰しています。乳⽜の妊娠サイクルにずれが⽣じると飼料量の増加、乳量の低下につながるため、酪農家の経営安定には繁殖成績の安定が必要不可⽋になっています。

② 乳⽜の周産期を把握するための⼿段である「プロゲステロン(注2)」を利⽤した妊娠検査は専⾨機関に委託することが⼀般的で、⾼精度な結果がわかる⼀⽅、判定結果まで時間がかかり、かつ、⾼額であることから酪農家への負担が⼤きいことが問題となっています。
出展︓日本乳牛協会
【北海道⼤学が取り組むペーパーマイクロチップ技術とは】
ペーパーマイクロ分析・検査チップ、ペーパーマイクロデバイスと呼ばれ、ろ紙に流路パターンが⽩抜きになるよう油性インクで印刷し、検出試薬を保持させた検査チップです。北海道⼤学では、ペーパーマイクロチップ技術の研究に取り組んでおり、現在の主流であるガラスやシリコンを基材にした検査チップの課題である、材料調達・加⼯・廃棄処理に要する⼿間やコストの⼤幅な改善を⽬指しています。
【乳⽜妊娠効率化共同研究の概要】
● 研究期間︓2018 年6⽉〜2019 年3 ⽉
● 役割分担︓
・⽇本ユニシス︓ペーパーマイクロチップ⽤画像解析技術の研究開発
・北海道⼤学︓ペーパーマイクロチップおよび分析アルゴリズムの研究開発
● 共同研究のゴール
・専⾨検査機関に検査を依頼せずペーパーマイクロチップに反応した検査結果を酪農現場で「⾒える化」。
・「⼿軽に」「早く」「⾼精度な」妊娠判定を可能にし、平常時から周産期のチェックに利⽤することで確度の⾼い妊娠を⽀援。これにより飼料抑制に貢献し、酪農家の経営安定に向けた課題を解決。
【今後の展開】
⽇本ユニシスは、本共同研究での成果をもとに、「酪農現場向け⽣産⽀援サービス」として発展、
商品化を⽬指します。また、北海道⼤学との連携により、ペーパーマイクロチップ技術の酪農分
野へのさらなる適⽤に加え、畜産を含む農業全般、⾎液・尿検査といった医療⽤分析、⽔質・⼟
壌調査の環境分析、栄養成分や有害物質検出の⾷品分析、理科の実験ツールなど他の分野への展
開も進めていきます。
以上
注記
注1:ロバスト農林⽔産⼯学国際連携研究教育拠点
北海道をフィールドとして、農林⽔産⼯業の⽣産⼒・収益⼒の向上と次世代技術の研究開
発・社会実装のため、次世代農林⽔産⼯学を担う⼈材を育成するための研究教育拠点。北海
道⼤学、道内外の⼤学や⾃治体・道内公的研究機関、関連企業、農林⽔産業団体や⽣産者等
が連携し、地域社会に貢献できる特⾊ある⼤学の実現を⽬指しています。
注2:プロゲステロン
プロゲステロンは⻩体ホルモンとも呼ばれ、その分泌は排卵直前から活発となり始め、卵⼦
が受精しない場合は⻩体の退化と共に分泌が停⽌します。プロゲステロンの典型的な役割は、
着床に備えて⼦宮内膜を調整すること、そして妊娠を維持することです。
商標、登録商標
  • 記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。

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