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Foresight in sight

マイクロソフトプロダクト

事例紹介

株式会社ケーヒン様

【導入の背景】社内における“情報共有のあり方”とは——その議論から浮かび上がった社内ポータルの必要性。

  • 社内の情報伝達・共有の課題を解決するために「情報共有基盤構築プロジェクト」を発足
二輪車・四輪車の電子制御システムや中枢部品を開発・製造する総合システムメーカーとして、日本・米国・アジア・欧州の四極体制を基盤にグローバルなビジネスを展開されているケーヒン様。国内14拠点、海外20拠点を擁する同社では、より機動力の高い経営体制を整えるために、4カ年におよぶ大規模なプロジェクトを組んで基幹系システムを刷新した。
この基幹系システムの構築と同時期から、社内では「次は情報系システムの整備・充実を」という気運が高まり、ポータルサイト導入の検討が開始された。実は同社では、2003年頃から、“社内における情報共有のあり方”について活発な議論がなされ、他の企業ではどんなシステムを導入しているのか、ケーヒンではどのようなシステムを構築すべきなのか、ユーザー(従業員)はどんな情報を必要としているのか——など、さまざまな角度からの検討・調査を重ねていた。
丸山 隆司氏の写真
「その中で、以前から『社内ポータルサイトを導入したらどうか』という意見はあがっていたのですが、では具体的にどんなコンテンツにするのかなどの点で方向性が十分に固まらなかったんです。また、社内広報における情報伝達のスピードが遅く、これをいかに解決するかも課題となっていました」と語るのは総務部 法務広報課長の丸山隆司氏だ。
ケーヒン様は、これまで社内における情報の伝達・共有にMicrosoft® Exchange Serverを利用していた。しかし、メールは、1:nのツールであり、全社員などの多人数に対して双方向で情報を発信することが難しく、そのため情報が浸透するまでに時間を要していた。また、社内で共有すべき情報は同アプリケーションのパブリックフォルダに収めて、必要な時に取りだせるようにはしていたものの使い勝手の面で難があり、なおかつ各部門でも独自にファイルサーバを設置していたため、要不要を問わずさまざまなファイルがあちこちに散在する結果となっていた。
こうした問題を解決すべく、同社では2006年初頭に丸山氏をプロジェクトリーダーとする「情報共有基盤構築プロジェクト」を立ち上げ、新しい社内ポータルの導入へ向けて本格的な検討を開始した。
  • 社内ポータルの目標は、“ケーヒンフィロソフィー”を実現すること。
長谷川 清志氏の写真
社内ポータル導入に関しては、ケーヒン様が掲げる“ケーヒンフィロソフィー”、すなわち企業理念を実現させるという目的もあった。その具体的な意義を情報システム部長 長谷川清志氏は以下のように語る。 「ケーヒンフィロソフィーでは、当社の基本理念として『人間尊重』を掲げています。またその行動指針には『理論とアイデアと時間を大切にしよう』という項目を設けています。新しい社内ポータルサイトは、まさに当社がもつ『理論』『アイデア』『時間』を有効に利用するためのツールになると考えました。また、ものづくりという観点で、生産部門にも有効なコンテンツを提供するということも念頭に置いてコンテンツを決定しました。」(長谷川氏)
こうした同社の考えを示すように、検証中のポータルサイトのトップ画面には「以心伝心」というキーワードが掲載された。これは、社内ポータルサイトの導入によって、これまで一方通行だった情報発信を双方向にし、これまで以上に社員間で「情報」や「気持ち」を伝達しやすく、共有しやすくしようという思いの表れだった。

【選定理由】Microsoft Office SharePoint Server 2007がもつ従来のIT環境との親和性、将来的な拡張性に期待。

  • 重要なポイントとなったのはActive Directory®との親和性
情報共有基盤構築プロジェクトでは、さまざまな商品を比較検討しながらポータルサイトの研究を進めてきた結果をまとめた後、日本ユニシスを含む数社のITベンダーに具体的な提案を依頼。その結果、マイクロソフトの最新情報統合基盤である「Microsoft Office SharePoint Server 2007」と日本ユニシスのSharePoint Server 2007構築サービスの提案を採用することを決定した。
高橋 和也氏の写真
この選定のポイントを、プロジェクトの中心メンバーの1人である情報システム部 システム企画課 高橋和也氏は、「従来のIT環境との親和性だった」と語る。 「これまで当社ではマイクロソフト製のOA・ネットワーク管理ツールを利用していたのですが、そうしたIT環境とスムーズに連携するということは重要なポイントでした。特に、Active Directoryとの親和性の高さは見逃せませんでした。その点SharePoint Server 2007であれば、安心できると考えました」(高橋氏)
また、SharePoint Server 2007は、「視認性やユーザーの操作性の点でも、他のポータル製品より抜きん出ていた」と高橋氏は語る。 「SharePoint Server 2003に比べて、どれほど進歩しているかというのは一目でわかりました。また、将来的な拡張に必要な開発基盤の面でもSharePoint Server 2007は大幅に進化しているという点にも期待しました」(高橋氏)
さらに日本ユニシスとマイクロソフトが、かねてから共同でSharePoint Server 2007の評価検証に取り組んでいるなど、その強力なアライアンスを進めてきたことも安心材料になったという。
  • スムーズな導入と運用・管理の簡便性も評価
SharePoint Server 2007が採用された理由は、上記のみにとどまらない。同製品には、もう一つ、導入、構築が非常にスムーズに進められる、つまり「導入ユーザーにとって、敷居が高くない」という大きな特長がある。また日本ユニシスが、SharePoint Server 2007β版から培ったノウハウを取り入れた構築サービスにより、よりスムーズにポータルサイトの構築ができる。
「加えて、導入後に社内でポータルサイトを運用・管理していく際に、その操作が非常に簡便に行えるという点も魅力でした。この製品なら私たちのようにシステムに関する専門知識をもたない者でも必要最低限の勉強でマスターできると思いました」(高橋氏) 「日本ユニシスのプロジェクトを一緒に進めていくという姿勢が、弊社の企業文化に合い、スムーズに構築を進めていくことができたいと思います。」(長谷川氏)

【導入の効果】情報の伝達・共有・検索を容易にし、社内のコミュニケーションが大幅に改善。

  • 構築開始から2.5カ月という短期間でシステム構築を完了
SharePoint Server 2007の構築期間は、2006年10月から2007年1月——約2.5カ月というスピーディなプロジェクトとなった。 「これほどの短期間で第1ステップを終えられたのは、要件定義などの段階で日本ユニシスがさまざま事例を提示しながら、非常に優れたコンサルティングを行ってくれたからだと思っています。いろいろな部分で迷っていた私たちに対して、その要求を上手くSharePoint Server 2007の機能に一つひとつ落とし込んでくれた、という感じでした」(長谷川氏) もちろん、それだけではない。同社が早くからポータルサイトの研究を開始し、システム構築の目的や完成後のイメージを鮮明に描いていたこともプロジェクトを円滑に進める大きな要因となった。そのため「メッセージボード」や「新着情報」などWebパーツを用いた細かなコンテンツの開発にもさほどの時間を要しなかった。
  • 社内施設などの予約管理が格段に簡便に
こうして構築された社内ポータルサイトは「ケーヒンポータル」と名付けられ、管理本部内での検証稼働を経て、2007年6月末には国内各拠点や子会社出向者を含む約3000人に1次ステップとしての運用開始を予定している。 「ケーヒンポータルの大きな特長は3つあります。1つは、全社員に同時の情報発信できる『お知らせ』機能。従来の社内システムに比べるとインタフェースも整理されて見やすくなりましたし、必要な情報の視認性も高まりました。そして2つ目が情報を共有する『フォルダ機能』は、各種申請書など帳票類のフォーマットを統一することで、似たような情報の混在や散在をなくすようにし、最新版を一元管理できるようにしました。そして3つ目は、『検索機能』を強化できたこと。部門ごとに設置しているファイルサーバについても、ポータルサイトから一括で検索できるようになりました」(高橋氏)
さらに現在、検証稼働を行っている管理本部内からは「社内施設や備品などの予約管理が簡便になった」という声も寄せられている、と情報システム部 システム企画課 内山喜代枝氏は語る。 「たとえば、総務部からはこれまで紙に記入して申請していた会議室やプロジェクタの予約がポータル上で処理できるようになったことが高く評価されています。また、これまでは他拠点の情報については電話やメールで都度確認しなくてはなりませんでしたが、統一された帳票、申請書類を一括管理できるようにしたことで、拠点間の情報のやりとりもスムーズになっていくと思います」(内山氏)
内山 喜代枝氏の写真

【今後の展望】“以心伝心”の輪をグローバルに広げ、ケーヒンフィロソフィーを実現していく。

  • 海外拠点にも運用範囲を広げ、機能面でも充実を図る
2007年6月から国内全拠点での運用を開始するにあたって、現在、管理本部では全国の拠点を回りながら、新しいポータルサイトの説明会や勉強会などを実施している。
「こうした機会を通じて、新しい社内ポータルサイトの魅力やメリットをどれだけアピールできるか、それが今後の運用の成否の鍵を握ると考えています。社員の積極的な活用を促しながら、魅力あるコンテンツを作ることはもちろん、有益なビジネスツールとなるよう育てていきたいと思っています」(内山氏)
さらに今後は、海外拠点や国内出張者も利用できるようにしていくほか、部門単位でもポータルサイトを構築することを計画している。また、機能面においては一度認証を受ければ許可された機能は全て利用できる「シングルサインオン」、生産実績や生産計画などの各種グラフを手軽に掲載できる「BI(ビジネスインテリジェンス)」も実装していく予定だ。
「今後は海外拠点にまでケーヒンポータルが公開されるわけですが、これによって従業員全員の気持ちが通じ合うこと、つまり『以心伝心』の輪がグローバルに広がっていってくれることを期待しています。この社内ポータルサイトが“ケーヒンフィロソフィー”の実現に大きな意味をもつツールになるよう、これからも日本ユニシスの支援を期待しています」(長谷川氏)

【事例のポイント】

ケーヒン様では新たにSharePoint Server 2007を活用した社内ポータルサイトを構築した。そのポイントは以下の通り。
  • 1.既存IT環境との連携をポイントにした提案を実施
    従来までメッセージングサーバであるMicrosoft Exchange Serverを利用しており、このIT環境との連携、特にActive Directoryとの親和性を考え、日本ユニシスは発売間近となっていたSharePoint Server 2007を提案。
  • 2.SharePoint Server 2007は視認性に優れ、導入開始もスムーズ
    SharePoint Server 2007は、インタフェースの視認性に優れ、導入開始もスムーズに進められるという特長をもっている。ポータルの基本機能であれば、日本ユニシス独自の構築プロセスを適用することで極めて容易に構築できる。今回のシステム構築は2.5カ月という短期間で完了した。
  • 3.周知情報の伝達機能が拡充される
    全社員の同時に情報を発信できる「お知らせ」機能を搭載。情報が整理され見やすく、かつ表示スピードも早いインタフェースが整備された。
  • 4.帳票類のフォーマットの統一
    ネットワーク上で情報を共有する「フォルダ機能」を搭載するとともに、各種申請書など帳票類のフォーマットを統一、一元管理し、情報共有スムーズにした。
  • 5.検索機能の充実
    部門ごとに設置されているファイルサーバの内容についてもポータル上の「検索機能」でActive Directoryの権限に沿って、一括検索できる。
  • 6.総務業務の工数の削減
    これまで紙に記入して申請していた社内施設や備品などの予約管理も簡便化。またフォームが統一された帳票や申請書類をポータルから取り出せるので、拠点間の情報共有も円滑に行えるようになった。
  • システム構成図
    システム構成図

*Microsoft、Microsoft Office、SharePoint、Active Directory、SQL Serverは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

*その他記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。